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ないと生き残れない「商品情報」とは?

作成者: Yosuke Iseki|25/09/18 8:46

商品の範囲

この記事では、品番・品名を伴う規格化された型番商品、規格品、カタログ商品について解説します。

例えば、モノタロウで取り扱いのあるドリルといった工具、建築金物などの建材、オイルを含む自動車部品を指します。

商品情報とは

品番

商品を特定する最小単位としてメーカーが定義している品番、型式、商品記号などのユニークな記号があります。場合によってはJANコードが振られていることもあります。在庫管理上の最小の品目数を数える単位としてSKU(ストックキーピングユニット(Stock keeping Unit))などと呼ばれることもあります。

品名

商品名があります。バリエーション展開がある場合は、複数の品番をグルーピングしてシリーズ名をつけることがあります。

スペック(数値)

スペックとして全長70mm、刃径2.0mmなど数値で表すことが可能な属性情報を指します。

スペック(テキスト)

スペックとして、黒、赤などの色や綿、レーヨンといった材質を含むテキストで表すことができる属性情報を指します。

文章

特徴・用途・注意など文章で表す属性情報を指します。

価格

メーカー定価、販売価格、仕切価格などBtoB取引においては様々な価格が存在します。

商品画像

代表画像、寸法図、詳細な設計図、使用イメージなどの画像。メンテナンス方法を示す動画がある場合もあります。

通販で求められる商品情報

通販の出品や通販会社への卸売に際して、サプライヤー名、内容量、送料、荷姿、梱包寸法などの物流情報、危険物や販売許認可などの法令関連情報、商品詳細情報としてSDSなど様々な付帯情報が求められます。

今後増えることが想定される商品情報

トラスコ中山のオレンジブックでは2025年版より製造時に発生するCO2排出量の記載が始まるなど循環型社会の実現に向けた環境配慮情報の表示が始まっています。

また、欧州ではデジタル・プロダクト・パスポート(DPP)という、製品が「どこでどう作られたか」「どんな素材からできているか」「環境への影響」「使用後・廃棄後の処理/リサイクル可能性」など、製品のライフサイクル全体に関する情報をデジタルで紐づけて記録・提供する仕組みの検討が進んでいます。製品には識別子(QRコード、電子タグ(RFID/NFC)など)が付与され、これを読み取ることで情報にアクセスできるようになることが想定されています。欧州に商品を輸出する際に、開示すべき商品情報が増える可能性が高いです。

ないと生き残れない「商品情報」

欧州のDDP規制が実行されれば、商品情報を開示できない場合、そもそも市場で商品を販売できない可能性があります。欧州への輸出企業にとっては相当なインパクトがあります。

また、国内販売においても、毎年、BtoB商品の通販比率は高まっています。通販で売るためには、商品スペックはもちろん、商品画像がなければ、ユーザーは選定することができず、結果、売上には繋がりません。規格品の製造・販売をしているメーカーや商社・卸については、商品情報の適切な管理と発信が必須と言えるでしょう。